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2011.10.06 (Thu)

『Seta』 読了

Seta (Alessandro Baricco)

今週月曜日から読み始めたAlessandro Bariccoの 『Seta』 を読み終えました。
100ページの短い小説なので、速い人なら、一気に読めば数時間で読了可能だと思います。
友人からこの本を借りたのは、確か春だったと思うんですが(^^ゞ、
借りてすぐに読み始めた時には、どうも波に乗れず途中で放り出してしまいました。
ちょうど半分位までは読んであったんですけど、細かい内容を忘れてしまっていたので、
結局また1から読み直しました。(短い作品だからこそ、出来たことですよね?(^^ゞ)

驚くほどに淡々とした、簡潔な文の連続で構成されています。
そして短い作品なのに65章もあるので、つまり1章がとにかく短いんです。
春に読んだ時には、紙芝居を一枚ずつめくっているような印象で、
この淡々としすぎている文体&構成に馴染めませんでした。
でも不思議と、今回はその独特なリズムみたいなものに
うまく自分が乗れた感じで、抵抗なく読むことが出来ました。

全体を通して、同じフレーズが何度も出てきます。
はじめは、「あれ、これってさっきも同じ事書いてなかった?」
なんて思いながら読んでいたんですけど、
実は繰り返しを多用することが、あの独特のリズムに繋がっていたんでしょうね。
(なんとなく、タブッキの 『Sostiene Pereira』 にも通じるような・・・)
それにしても、主人公がフランスから日本へ向かうとき、そして逆にフランスに戻るときの、
野を超え、山を超え、海をわたり・・・の描写がやたらと多いのには参りました(^^ゞ

簡潔に、淡々と進んでいく物語の終盤に、
主人公がある女性から受け取る手紙のくだりがあるんですが、
これが突如、あまりにも官能的でビックリ(^^ゞ。
それまでの最小限の描写しかしない抑制されたトーンは、
この「手紙」を際立たせるための意図的なものだったのでしょうか?

恐らく好みが大きく別れる作品だとは思います。
今回改めて読んでみて、この作品の魅力が少し分かった気がしました。
なんだか、切ない読後感。

日本語訳 『』 では、特にあの手紙の箇所がどんな風に訳されているのかが気になるし(^^ゞ、
映画化された 『シルク』 も機会があれば観てみたいです。

テーマ : イタリア語 ジャンル : 学問・文化・芸術

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